スポーツで結果を出すために「何を、いつ、どう食べるか?」は、練習量と同じくらい大切です。
海外のトップアスリートや日本代表クラスでも取り入れられている最新のスポーツ栄養学の知見をもとに、以下の4つのシーン別に解説します。
目次
①【練習期】毎日の食事で「土台」をつくる
✅ 練習期食事の目的
- 筋肉の修復・成長
- 免疫力維持
- 習慣化された食事パターンの確立

🔬最新エビデンス:
・たんぱく質は1日3回以上に分けて摂取することで、筋タンパク合成が最大化される(Kato et al., 2020, Nutrients)
・運動後30分以内の糖+たんぱく質摂取でリカバリーと免疫維持が促進される(McKinlay et al., 2021, Frontiers in Sports and Active Living)
🔹練習期食事のポイント
食事タイミング | 内容の目安 | 具体例 |
---|---|---|
朝食 | 糖質+たんぱく質中心 | ごはん+卵+納豆+味噌汁+ヨーグルト |
昼食 | エネルギー補給と集中力維持 | おにぎり2つ+焼き魚+野菜炒め |
練習前(2~3時間前) | 炭水化物中心・消化の良いもの | うどん・おにぎり・バナナ |
練習後(30分以内) | 高GI炭水化物+たんぱく質 | チョコ+牛乳/おにぎり+サラダチキン |
夕食 | 回復+成長サポート | ごはん+肉or魚+野菜+スープ |
就寝前 | リカバリー・ホルモン分泌促進 | ホットミルク、プロテイン |
②【試合前日】「蓄える日」カーボローディングの導入
✅ 試合前日食事の目的
- グリコーゲン(筋肉のエネルギー源)を満タンに
- 胃腸に負担をかけず調整

🔬最新エビデンス:
・24時間の高炭水化物摂取でも筋グリコーゲンの最大化が可能(Oxfeldt et al., 2021, Scand J Med Sci Sports)
・脂質の多い夕食は睡眠の質を低下させるリスクがある(Jakubowicz et al., 2021, Nutrients)
🔹試合前日の食事のポイント
タイミング | 内容 | NG例 |
---|---|---|
朝〜夕 | 炭水化物多め+たんぱく質は控えめ | ごはん・うどん・パスタを多めに |
夜 | 消化の良い和食中心・脂質控えめ | 揚げ物・脂っこい肉料理・食べ過ぎ |
試合前日の食事例
- 朝:トースト+ゆで卵+ヨーグルト
- 昼:おにぎり+煮魚+小鉢
- 夜:うどん+とろろ+温野菜
③【試合当日】「出し切る日」エネルギー維持がカギ
✅ 試合当日の食事の目的
- 胃腸トラブルを防ぎつつ、パフォーマンスを出し切る

🔬最新エビデンス:
・試合3時間前の高炭水化物+低脂質食がパフォーマンスを高める(Ali et al., 2022, Sports Medicine – Open)
・繊維・脂肪・乳製品の摂りすぎは試合中の腹部不快感を引き起こす(Costa et al., 2021, J Int Soc Sports Nutr)
🔹試合時間別の朝食例
試合時間 | 朝食の例 | タイミング |
---|---|---|
9:00開始 | 6:30までに→おにぎり+バナナ+味噌汁 | 2時間半前までに |
13:00開始 | 8:00朝食→10:30補食(おにぎり1個) | 試合2時間前が目安 |
17:00開始 | 8:00朝食→12:00昼食→15:30補食 | 炭水化物中心で小分けに |
🔹試合当日避けるべき
- 牛乳、揚げ物、繊維が多すぎる野菜(消化に時間がかかる)
④【補食(間食)】タイミングがすべてを左右する
✅ 捕食の目的
- エネルギー補給と血糖値の安定
- 回復の促進と筋分解の予防

🔬最新エビデンス:
・糖+たんぱく質補食は筋損傷修復とエネルギー再合成に効果的(Heaton et al., 2020, Nutrients)
・補食のタイミング(特に運動開始60分前)が集中力と血糖コントロールに重要(Stannard et al., 2021, Eur J Sport Sci)
🔹おすすめの補食
シーン | 内容 | タイミング |
---|---|---|
練習前 | バナナ・カステラ・エネルギージェル | 練習60分前 |
練習後 | おにぎり・チョコ・プロテイン+水 | 練習30分以内 |
移動中 | どら焼き・ウィダー・小さなパン | 試合前の合間など |
✅【まとめ】「食べ方」もまたトレーニング
- 食事は単なる栄養補給ではなく、戦略的リカバリーと準備。
- 試合の成績だけでなく、ケガや風邪の予防にも直結。
- 体調や気候、移動の有無に応じてアレンジ力をつけよう。

🔬最新エビデンス:
・選手自身が自分に合った栄養戦略を習得することで、回復・ケガ予防・競技力向上に繋がる(Janssen et al., 2021, Sports (Basel))
・環境・体調・時間に応じて食事を柔軟に調整できる能力がパフォーマンスに直結(Close et al., 2021, Br J Sports Med)
📌最後に:保護者の皆さんへ
お子さんが自分で食事管理できるようになるまでは、「正しく導くサポート」が必要です。
日々の食卓が、試合当日の力になります。
だからこそ、“なんとなく食べる”を卒業し、“目的をもって食べる”を親子で意識しましょう。
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