そして、多くの場合、原因はシンプル。
膝が弱いのではなく、“膝がねじれている”だけ。
成長期は、骨の成長に対して神経や関節コントロールが追いつかず、走る・止まる・切り返す・ジャンプ着地のたびに膝の中で小さなズレが起きます。
このズレが続くとオスグッドジャンパー膝膝前の痛み着地の不安定パフォーマンス低下につながっていきます。
しかし、逆に言えば、膝のねじれを自分でコントロールできるようになるだけで、膝は一気に安定します。
この記事では、現場で実際に行っている脛骨(スネ)回旋コントロールバンドトレーニングCARs(関節コントロール)膝伸展再教育スクワット再学習まで、リハビリ〜競技復帰前までの流れをすべてまとめました。
小学生でもできる内容ですが、トップ選手ほど必ずやっている基礎です。
膝が痛くなる前に。壊れる前に。そして、もっと動ける身体へ。
ここからが本当の「膝づくり」です。
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目次
脛骨ローテーションコントロール(スネ回旋コントロール)
やり方(超重要)
- 椅子に座る
- 片足を台やブロックの上に軽く乗せる
- 両手で膝を固定(ここ最重要)
- 太ももは動かさない
- 足首〜スネだけを左右にゆっくり回す

- 内側→外側→内側と小さくコントロール

- 反動は使わない
回数の目安
片脚:8〜12回 × 2セット
頻度:週3〜6回(練習前に入れると効果が出やすい)
強度
“キツい”より“丁寧にできる”強度を選ぶ。
大きく動かすより、正確にコントロールできることが最優先。
効いてるサイン(OK)
- 膝はその場に固定できている
- 足先の動きは小さいのにスネの奥が動く感覚がある
- 終わった後に「膝が軽い」
- 立った時の安定感が増える
- 切り返し時の不安が減る
よくある失敗(NG)
- 膝が左右に動く → 固定が弱い
- 足首だけ動く → 動きを小さく&ゆっくり
- 勢いで回す → 神経コントロールにならない
- 可動域を欲張る → 小さく正確に
- 速くやる → 逆効果
バンド抵抗あり(脛骨回旋+抵抗)
基本の「脛骨回旋(スネのねじれ)」ができてきたら、次は軽い抵抗(バンド)を加えると、
コントロールの精度がさらに上がります。
ポイントは2つだけ。
①膝をブロックに“押し当てて固定”
②足でバンドを“左右に引き裂くように”
これで、太もも(大腿骨)を動かさずに、スネ(脛骨)の回旋が入りやすくなります。
やり方(超シンプル)
- 椅子に座る(膝は約90度、足は床)
- 膝の内側をブロックに押し当てる(「膝が外に逃げない」固定)
- 足の前足部にバンドをかける(親指つけ根あたり〜甲の前側)

- 両足でバンドを左右に引きながら、足先を小さく動かす

このときの意識は「足首だけを動かす」ではなく、スネ(脛骨)が左右に回る感覚を探すことです。
回数の目安
- 片脚:8〜12回 × 2セット
- 頻度:週3〜6回(練習前に入れると効果が出やすい)
- 強度:“キツい”より“丁寧にできる”バンドを選ぶ
効いてるサイン(OK)
- 膝はその場に固定できている(ブロックに押し当てたまま)
- 足先の動きは小さいのに、スネの奥が動く感じがある
- 終わった後に「膝が軽い」「立った時の安定感が増える」
よくある失敗(NG)
- 膝が左右に動く → 固定が弱い or バンドが強すぎ
- 足首だけが動く → 動きを小さく&ゆっくりに戻す
- つま先が丸まり過ぎる → 親指つけ根でバンドを“押す/引く”意識
痛みが出る場合は中止し、抵抗を弱める/基本編に戻すのが安全です。
腫れ・熱感・引っかかり(ロッキング)がある場合は、無理に行わず評価が必要です。
片側バンドで「内旋コントロール」
基本の脛骨回旋ができてきたら、次は片側バンドでのコントロール強化です。
これは実際のスポーツ動作(切り返し・着地)にかなり近い刺激になります。
目的はシンプル。
太ももを固定したまま、スネを内側にコントロールすること。
やり方
- 椅子に座り膝90度
- 両手で膝を軽く固定(ここ超重要)
- 前足部にバンドをかける(外側から引く)

- 足をゆっくり内側へコントロール

戻す時もゆっくり。
勢いで戻さず、コントロールしながら往復します。
回数
- 8〜12回 × 2セット
- 週3〜5回
- 練習前おすすめ
ここが超重要ポイント
①膝が動いたら意味がない
→太もも固定が最優先
②動きは小さくてOK
→大きさよりコントロール
③足首だけ動かさない
→スネから回す意識
このトレが必要な子
- オスグッド
- 膝前の痛み
- ジャンプ着地で膝がブレる
- カッティング多い競技(バスケ・サッカー)
- 成長期
膝の痛みは筋力よりコントロール不足で起きるケースが非常に多いです。
このエクササイズは膝を守りながらパフォーマンスを上げる現場でかなり使用頻度が高い内容です。
膝を守る「脛骨コントロールCARs」
膝の痛み・オスグッド・ジャンプ着地の不安定。
その多くは筋力不足ではなく「回旋コントロール不足」です。
このエクササイズは脛骨(スネ)を自分でコントロールする神経トレーニング。
現場ではかなり重要度が高い内容です。
目的
- 膝ねじれ予防
- オスグッド対策
- ジャンプ着地安定
- 切り返し強化
- ACL予防
やり方(超重要)
- 椅子に座る
- 膝を両手で固定(ここ最重要)
- 足首を内側へ(脛骨内旋)

- 膝を軽く伸ばす

- 足を外へ回す

- 膝を曲げながら戻す

ゆっくり円を描くように行います。
※速くやると意味なし
逆回しも必須
- 椅子に座り、膝を90度にセット
- 両手で膝(太もも)を固定する ※ここ最重要
- 足首をゆっくり外側へ(脛骨外旋)

- そのまま膝を軽く伸ばす(完全ロックしない)

- 足を内側へ回す(脛骨内旋)

- 円を描くように膝を曲げながら元の位置へ戻す

- ここまでで1周
ポイント
・膝が動いたらやり直し
・足首だけ動かさない
・小さく丁寧に動かす
・とにかくゆっくり
速く回すトレーニングではなく、
関節をコントロールする神経トレーニング
回数
- 左右 各5周
- 逆回し5周
- 1日1〜2セット
- 練習前おすすめ
できていないパターン
- 膝が動いてしまう
- 足首だけ動く
- 速すぎる
- 雑に回す
小さく・ゆっくり・丁寧
これが最重要。
必要な選手
- オスグッド
- 膝前痛
- 足首捻挫歴
- ジャンプ競技
- バスケ・サッカー
- 成長期
現場視点
強い選手は膝がブレない。
ブレない選手は脛骨コントロールができる。
筋トレより先にこれ。
ニーエクステンション・クアッドセット(膝伸展コントロール)
目的
膝の伸展可動域の回復と、大腿四頭筋(特に内側広筋)の再活性化。
膝の安定性・ジャンプ着地・ダッシュ再開の土台作り。
やり方(超重要)
- 床に座り、片脚を伸ばす
- 膝の下にブロック or タオルを入れる
- 反対の脚は抱えて固定(骨盤安定)
- かかとを前へ遠くに出すイメージ
- 膝裏でブロックを押す

- そのままゆっくり膝を伸ばし切る

- つま先は軽く天井方向
- 2〜3秒キープしてゆっくり戻す
回数の目安
- 片脚:8〜12回 × 2〜3セット
- 頻度:週3〜6回(練習前が最も効果的)
- キープ:2〜3秒
効いているサイン(OK)
- 太もも前がじわっと収縮
- 膝裏が床へ押し付けられる感覚
- 終わった後、膝が軽い
- 立った時の安定感が増える
よくある失敗(NG)
- つま先だけ上げる → 膝が伸びていない
- 太ももに力が入らない → 押す意識不足
- 骨盤が後ろに倒れる → 背筋伸ばす
- 反動で上げる → ゆっくり丁寧
強度設定
- まずは自重のみ
- 余裕が出たら足首に軽い重り
- バンド抵抗を足先に追加もOK
痛みがある場合
鋭い痛みが出る場合は中止。
腫れ・熱感・ロッキングがある場合は評価優先。
現場メモ(トレーナー視点)
膝リハで最初に戻すべきは伸展。
ここが出ないままスクワット・ジャンプに進むと再発率が上がる。
派手なトレより、この基本1種目が復帰スピードを決める。
種目名:バンドTKEランジ(膝伸展コントロール強化)
目的
膝の最終伸展コントロールを強化し、歩く・走る・ジャンプ着地の安定を作る種目。
前十字・半月板・ジャンパー膝リハでも重要。
やり方(超重要)
- 膝裏にバンドをセット(後ろから引かれる位置)
- 前脚にバンドがかかる状態で片膝立ち
- 体幹を軽く前傾し軸を安定

- 前脚の膝をしっかり伸ばし切る

- 膝裏でバンドを押し返す
- 伸ばし切った位置で2秒キープ
- ゆっくり元の位置へ戻る
- 常に膝は正面(内外ブレNG)
回数の目安
- 片脚:8〜12回 × 2〜3セット
- 頻度:週3〜5回
- キープ:伸ばし切り2秒
強度設定
- 軽め〜中強度バンド
- “耐える”より“コントロール”重視
- 伸ばし切れる強度が最適
効いているサイン(OK)
- 膝裏〜内ももが安定する
- 太もも前が自然に入る
- 伸ばし切りで膝が軽い
- 立位で安定感アップ
よくある失敗(NG)
- 腰が反る → 体幹抜け
- 膝が内側に入る → 股関節弱い
- 勢いで伸ばす → 反動NG
- 伸ばし切らない → 効果半減
レベルアップ
- 立位TKE
- スクワット連動
- ジャンプ前ドリル
中止の目安
鋭い痛み・腫れ・熱感・引っかかりが出る場合は中止。
可動域確保 → 基本クアッドセットへ戻る。
現場メモ(超重要)
膝リハで最後に戻るのが伸ばし切り。
ここが戻ると「走れる」「止まれる」「踏ん張れる」が一気に戻る。
派手なジャンプより、この1種目の完成度が復帰を決める。
ニーコンプレッション・モビリティ(膝関節スペース回復ドリル)
目的
膝関節の詰まり感・曲げにくさを改善し、関節内のスペースと滑走を回復させる。
屈曲制限・違和感・リハ初期〜中期に有効。
やり方(超重要)
- 膝裏に丸めたタオルを入れる
- 仰向け姿勢
- タオルが膝裏中央に当たる位置
- そのままゆっくり膝を曲げる

- タオルを潰すように圧を感じる
- 痛くない範囲まで曲げる
- 2秒止める
- ゆっくり戻す
- 呼吸止めない
別バージョン(正座モビリティ)
- 膝裏にタオル

- 軽く正座姿勢

- 体をゆっくり後ろへ
- 膝の中に圧を感じる
- 10秒キープ
- 戻る
回数の目安
- 10回 × 2〜3セット
- 正座ver:10秒 × 5回
- 頻度:週3〜7回(毎日OK)
効いているサイン(OK)
- 膝の奥にスペース感
- 曲げやすくなる
- 詰まり感が減る
- 終わった後に軽い
よくある失敗(NG)
- 強く潰しすぎる → 炎症悪化
- 勢いで曲げる → NG
- 呼吸止める → 緊張増える
- 痛みを我慢 → 逆効果
強度設定
- 痛気持ちいい圧まで
- 鋭い痛みはNG
- 軽めからスタート
中止の目安
腫れ・熱感・ロッキング・鋭い痛みがある場合は中止。
炎症期は圧を弱めるか休止。
現場メモ
膝が曲がらない原因は筋肉ではなく関節内の滑走低下が多い。
このドリルは関節にスペースを作るイメージ。
リハ初期〜復帰前まで、かなり使える1種目。
種目名:バンドアシスト・ニーリリーススクワット
目的
膝に負担をかけずにスクワット動作を再学習し、膝関節の動き・股関節・体重移動を整える。
痛みがある時期でもおこないやすいリハ〜復帰前の橋渡し種目。
やり方
- ゴムバンドを膝裏に右、左膝順番にかける

- バンドは後方に固定(引っ張られる状態)
- 足は肩幅

- 軽く膝を曲げる
- お尻を真下へ落とす

- 体は少し後ろに傾けOK
- 膝は前に出すぎない
- バンドに支えられながらしゃがむ
- ゆっくり立つ
意識ポイント
- 膝を前に突っ込まない
- 股関節から動く
- お尻真下
- 足裏全体で立つ
- 痛みゼロ範囲
回数の目安
- 8〜12回 × 2〜3セット
- 頻度:週3〜5回
- リハ期:毎日OK
効いているサイン(OK)
- 膝が軽い
- しゃがみやすくなる
- 体重が左右均等
- 太もも前だけに入らない
- お尻使える
よくある失敗(NG)
- 膝だけでしゃがむ
- 前に突っ込む
- バンドが弱すぎる
- 深さを欲張る
- 痛み我慢
強度設定
- やや強めのバンド推奨
- 支えられる強さ
- 痛みゼロで動ける強度
中止の目安
鋭い痛み・腫れ・熱感・不安定感が出る場合は中止。
リハ初期は浅めから。
現場メモ
膝が痛い人ほどスクワットを避けすぎる。
バンドを使うと安全に再学習できる。
・ジャンプ復帰前
・ラン復帰前
かなり重要。
ヒールエレベーテッド・ニーセーフスクワット
目的
膝の負担を減らしながらスクワット動作を再習得する。
足首可動域が少ない人・膝痛がある人でも安全に下半身を強化できる。
リハ〜復帰前・フォーム再教育に最適。
やり方(超重要)
- かかとをプレートや板に乗せる(5〜8cm)
- 足幅は肩幅
- つま先はやや外
- 両腕を前に伸ばす(バランス用)

- 背中は軽く前傾
- お尻を真下へ落とす

- 膝とつま先の向きを合わせる
- 痛みない範囲までしゃがむ
- 足裏全体で立つ
意識ポイント
- 膝を守るため「真下」へ
- 前に突っ込みすぎない
- かかと荷重キープ
- 太もも前だけに入れない
- 呼吸止めない
回数の目安
- 8〜12回 × 2〜3セット
- 週3〜5回
- リハ期は毎日OK
効いているサイン(OK)
- 膝が痛くない
- しゃがみやすい
- 股関節使える
- 左右差減る
- 立ち上がり安定
よくある失敗(NG)
- 膝だけで動く
- 勢いでしゃがむ
- 深さを欲張る
- つま先より内側に膝
- 痛み我慢
強度設定
- まず自重
- 慣れたらダンベル
- 痛みゼロ範囲
中止の目安
腫れ・熱感・鋭い痛みが出る場合は中止。
炎症期は浅めから。
現場メモ
足首硬い人ほど普通のスクワットで膝を壊す。
かかとを上げるだけで膝ストレスは激減する。
ジャンプ・ダッシュ復帰前必須種目。
ターゲット・ヒップタッチスクワット
目的
しゃがむ深さとフォームを安定させるためのスクワット再教育ドリル。
「どこまで下がるか」を明確にし、膝負担を減らしながら安全に下半身を強化する。
リハ〜復帰前・フォーム再教育・初心者〜育成年代に最適。
やり方(超重要)
- 椅子・ブロック・台を後ろに置く
- 足幅は肩幅
- つま先はやや外
- 腕を前に伸ばす(バランス用)
- 背中は軽く前傾

- お尻を後ろ→真下へ
- お尻で椅子に軽くタッチ

- 体重を抜かずそのまま立つ
- 反動を使わずゆっくり繰り返す
意識ポイント
- 椅子に「座らない」
- タッチしてすぐ戻る
- お尻主導で動く
- 膝はつま先と同じ方向
- 足裏全体で支える
回数の目安
- 8〜12回 × 2〜3セット
- 週3〜5回
- リハ期は毎日OK
効いているサイン(OK)
- しゃがみの深さが安定
- 膝の不安感が減る
- 股関節主導で動ける
- 左右差が減る
- 立ち上がりがスムーズ
よくある失敗(NG)
- 完全に座ってしまう
- 勢いで立つ
- 膝だけで動く
- 背中が丸まりすぎる
- 椅子が低すぎる
強度設定
- まず自重
- 慣れたらダンベル保持
- 椅子の高さで調整
- 痛みゼロ範囲
中止の目安
膝の鋭い痛み・引っかかり・腫れが出る場合は中止。
高さを上げて再調整する。
現場メモ
スクワットが崩れる人は「深さ」が毎回バラバラ。
ターゲットを置くだけでフォームは一気に安定する。
ジャンプ・ダッシュ復帰前必須ドリル。
まとめ|膝は鍛える前に「整える」
膝の痛みや不安定さは、筋力不足ではなくコントロール不足で起きているケースが非常に多いです。
特に育成年代は、
- 骨が急激に伸びる
- 筋肉が追いつかない
- 神経コントロールが未完成
この状態でハードな練習を続けるため、膝トラブルが起きやすい時期です。
だからこそ大切なのは、鍛える前に整えること。
- 脛骨(スネ)の回旋コントロール
- 膝の伸展コントロール
- 関節の滑走とスペース
- 正しいスクワット動作
この順番で整えると、膝は驚くほど安定します。
強い選手ほど共通しているのは、膝がブレないこと。
ブレない選手は、膝を支える筋力だけでなく、関節をコントロールする力を持っています。
もし今、
- 膝の違和感がある
- オスグッドが長引いている
- ジャンプやダッシュが怖い
- 着地が不安定
そんな状態なら、筋トレを増やす前にこの記事の内容を実践してください。
膝は消耗品ではありません。
整えれば、何度でも変わります。
未来のパフォーマンスも、ケガ予防も、すべては「今の土台づくり」からです。
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